7.銀色



答がないなら と、振り切ってきた。
答がいるなら と、詰ってきた。
差し伸べられた手も信じられず、
その手を取る、勇気も優しさもなくて。

苦しいのなら逃げ出していいよ。
甘い言葉にばかり惑わされて。

迷ってきた。
何も決められなかった。
ただ、抗うことも出来なかった。

後悔なんてしていない。
それも結局、自分が決めたことだったから。
最後に掴んだ冷たい色は、それでも私を助けたから。

私がここにいることだけは、必死になって信じてる。


2006.3.3


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