・2.5・


「よっし、第一段階、
『どきどき☆当たり屋作戦〜学園ドラマ風味〜』
成功ね!」

「ん?なんか言ったかアイリス?」
「ううん、なんでもないの。
あ、そうだクロム。私今日泊まるところないんだ〜。
クロムが泊まってるところに口利いてくれない?」
「はぁ!?おまっ、それは無謀だろ!どうやって此処まできたんだよ!?」
「天性のセンスかな。えへへ」
「えへへじゃないよ!全く。女の子がこんなとこ一人で、
しかも夜に歩いてるなんて…」
「じゃあ、口利いてくれるでしょ?クロム」
「…はぁ、わかったよ…」

「第二段階、『無理矢理☆クロムにくっついてっちゃえ!作戦』も成功〜!」

「…アイリス?ιι」

世話焼きクロムと小悪魔アイリスの出会い編でした☆(笑)


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・9.5・



※おまけですんで色々おかしいのは勘弁してください(笑)

様子のおかしいグレイスとユイトに、クロムは戸惑っていた。
自分のせいか…
はたまた、アイリスが言ってた…その…

★△×■○(自主規制)なことになってしまったからなのか…(笑)


悶々と思い悩むクロムの席もとへ、ウェイトレスがやって来た。


「お待たせいたしました。こちら『マンハッタン』です。ご注文は以上でよろしいですか?」
「ああ、それ俺ね。どうも〜」
「ごゆっくりどうぞ」

ウェイトレスが運んできたカクテルを、一気に飲み干すと、グレイスはチェリーを取り出した。
日が透けて、何かの宝石のように輝いて見えるそれは、レッドチェリーの名に相応しく、真っ赤だった。

「な、綺麗だろ、これ。これがないとなんか物足りねぇんだよな…クロムの瞳みたいだろ?」
「…そうか?」
「ああ、確かに綺麗だね…僕はクロムの瞳の色、好きだよ」
「そ、そうか…?」
「口説き文句みたいだな、ユイト…」
「別にそういうつもりじゃ…」

「よく使うの?グレイス…
(なによなによ!みんなクロム狙いなわけ!?)」←?(笑)

なぜか敵愾心いっぱいに聞いてくるアイリス。
グレイスは笑い含みに応える。

「そうだねー、たとえば…よっと」

グレイスは体勢を変えると、クロムの手をとる。

「クロム…君の穢れなき瞳の輝きは、この愚かな男の心を焼き払ってしまうように眩しい…どうか、その瞳で俺を清めてくれないか…

…なんてね」


しばしの沈黙


「…気持ち悪いよ、グレイス…」

「あんだと!人が真面目にやってんのに!」
「あははは!グレイス、今の面白かった!!他のないの他の!!」
「アイリスちゃん…ι」

なんだよもう、と言いながら悪態をつくグレイス。

「ところで、グレイスっていくつなの?お酒飲んでいいわけ?」

アイリスは無邪気そうにグレイスに問う。
ここで法の話をしてもどうしようもない気がするが…

「残念でした〜!俺は3ヶ月前に二十歳になりました!」
「ホント!?私と4つも違うの!?」
「…どういう意味かな?」

あはは、と、アイリスは笑ってごまかす。

「ユイトは?」
「僕も二十歳だよ。グレイスより誕生日は早い」
「…クロムは?」

微かに上目遣いでアイリスが聞いてくる。
いちいち動揺する自分に叱咤しながら、クロムは応えた。

「俺はまだ18!お酒は飲めません」

っていっても飲むけどな…
とは口に出さない。

「…そっか〜」

ため息とも感嘆ともつかない息を吐いて言うアイリスに、クロムは少し笑う。

「何、ほっとしてる?」

馬鹿にした調子に気付いたのか、アイリスは少しむっとした様子で否定した。

「・・・別に〜」

…その態度でもう肯定してるって。
などと思いながら、クロムは胸が少しあたたかくなるのを感じた。


見詰め合う二人の入り込めないような空気に、グレイスとユイトは悔しい思いをしたとかしないとか…(笑)

終わっとけ。


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