Fairy Tale




 私には、帰れない街がある。
 そこは、妖精の街、と呼ばれていた。

 そこには、その名のとおり、たくさんの妖精が人と共に棲んでいた。
 ――たった一人、彼を除いて。




「レイラ!」

 クラスメイトのシュナが私を呼び止める。

「なに? シュナ」

 振り返るのも億劫で、ゆっくりと歩きながら怠く声を返す。
 学校は嫌い。
 纏わりつく空気も、決められた時間も……親友面して近づいてくる奴も。

 時々手のひらの大きさにも満たない光る生き物が目に入る。
 私を見つけると、彼らは誰にもわからないように、私に目配せを送ってくる。
 彼らに少し笑いかけながら、私は目的の場所へと歩く。

 立ち止まらない私に、焦ったようにシュナが追いついてくる。
 うざったい。

「ちょっと、止まりなって! また『森』に行く気?」

 『森』という単語に、思わず体が反応する。
 それを見逃さずに、クラス一優等生のシュナは、私の腕を掴んだ。
 白のブラウスが醜く歪む。
 せっかくアイロンかけたんだけどな。
 腕の痛みに耐えかねて、私は立ち止まった。

「『そうだよ』。わかったら離して」
「駄目だよ! あそこは人は立ち入り禁止だってば! 知ってるでしょ!」
「知ってるよ。で?」
「で? って……レイラは人でしょ? だから行っちゃ駄目だってば」
「どうして?」

 ああ、不毛な会話してる。
 そう知りながらも、どうしても反発せずにはいられない。
 だって、あそこには……

 苛立つ私の気配に、周りに集まってきていた彼ら――妖精たちが、少し怯えたのがわかった。
 ごめんね、でもこれはとめられないの。

「どうして、って……」
「何もないよ、あそこには。聖域だって話も聞いたことないし、殺人犯が隠れているわけでもない。妖精たちが護ってる単なる森でしょ。私だって調べたんだから。それに私、歓迎されてるの」

 ほら、と、見せ付けるように手をかざすと、そこに妖精の一人が腰掛けてくれる。
 笑いかけると、彼女もにっこりと綺麗な顔で笑ってくれる。
 彼らは私を知っている。
 『森出身の人間』として。

「だって……でも!」

 納得のいかなさそうなシュナに、私は追い討ちをかける。

「『妖精は怒ると人を殺す』、そんな迷信、信じてるの?」

 皮肉げな笑い方をしている。こんな笑い方、本当はしたくないんだけど。
 手に乗っていた彼女は、マイナスな感情に敏感に反応して、遠くへ飛び去っていった。
 彼のいる場所――森の方角へ。

「……だって」
「そんな史実なかったでしょ。単に人が、強い力を持つ彼を恐れてそんな妄言吐いただけだわ」
「でも、残ってないだけでホントになかったかどうかなんてわからないじゃない! 今だって誰かを殺そうと考えているのかもしれない。 あんな森に閉じ込もって……」

「ライはそんなこと思ってない!」

 ライ。
 その名前を出してしまってから後悔する。
 彼の名は、ここでは禁忌だ。

「……レイラ……ライ、って」
「もうほっといてよ。あんたが責められるわけじゃないんだし……」
「レイラ!」

 ギリ、と、掴まれた腕に籠もる力が強くなる。
 マズイ。

「レイラ……『森の王』と会ってるの?」
「離して!」
「会ってるの?」

 詰め寄ってくるシュナ。
 失敗した。どんなになっても『彼』の名前は出すべきじゃなかったのに。

「どうなの?」
「……だったらどうなの」

 肯定すると、シュナの顔が青ざめる。
 言葉を発することを忘れたように、口をパクパクさせて。



 ライ。
 彼は、『森の王』と呼ばれている。

 妖精が集う巨大な牢獄、『森』。
 何故、彼がそこに閉じ込められるようにして棲んでいるのか、出ようともしていないのか、誰も教えてくれない。
 ……当事者の、ライでさえも。



「レイラ……それ、見付かったらどうなるかわかってるでしょ?」

 どうなるか。
 わかっている。わかっているけれど。
 でも。

「関係ないよ。私にとってライがすべてなの……私を救ってくれたのは、ライなんだから」

 ライは、私を救ってくれた。
 ただ一人、救ってくれた存在。


 私の記憶は、たった一人、森の中で立っていたところから始まっている。


「……レイラ?」
「私は、単なる『人』じゃないってことよ。貴女と違ってね」







 鬱蒼と生い茂る森。
 『人』が入ることを禁じられた森。

 ここには、入り口もなければ出口もない。
 妖精でなければ出入りの出来ない場所。

 でも、私にはその入り口も出口も手に取るようにわかる。
 私の記憶は、ここから始まっているのだから。


 私は、この森に棄てられていた。


 一番古い記憶は、この森で一人で立っている自分の記憶。
 立って歩いていたのだから、赤子ではない。けれど、幼い子供。

 両親の顔の記憶もない。
 どうやって森に入ったのか、その記憶もない。
 覚えているのは、ただ、木々のざわめきを聞くのに気を取られて、泣くのを忘れていたことだけ。

 森は、不思議と明るかったのだ。
 その所為か怖いという感情も起きず、ただただ呆然としていたのを覚えている。



 ふと、目の前に集まってくる光に、我に返った。
 覗きこんでくる視線――それが妖精と呼ばれる生き物だとは、あの時の私は知らなかった。

 導く光――私を、導く生命。

 戯れてくる光に連れられて、私は森の奥深くへと進む。

 奥に向かうにつれ、木々の向こうが更にぼんやりと明るくなる。
 記憶をたどるように草を分けながら歩く。
 ここの草木は時を止めたかのように、いくら私が踏みしだいても次の日には戻っている。
 これこそが、迷えば戻れなくなるというこの森の特性。

 ガサ、と音を立てて、その光源に――彼がいた。

 既視感を覚えて、私はふと目を細める。

 『誰?』

 淡い緑の光に佇む彼。
 一際大きな生命を示す光。
 私を救ってくれた、唯一の光。
 彼こそが、森の王……ライ、だった。



「レイラ、お帰り」
「……ただいま」

 私の帰ってくる場所は、ここ。
 ライの傍だけなのだと、彼が、彼自身が、示してくれる。















 一人彷徨う私を、妖精たちはライの元へ導いてくれた。
 言葉を使う妖精は少ない。
 人に近い――それは総じて穢れてもいるということだけれども――妖精の元へ連れて行くことは、元来、人とは根本が違う妖精たちがとった最良の策だったのだろう。

 ライは――なぜか人の世界をよく知っていた。
 当時は何故こんな閉じこもった世界で過ごしているのに、そんなに物を知っているのかが不思議だった。

 それでも、他に頼る者のない私にとって、ライの言葉は総てだった。

 最初に、森を出て行くように言われた。
 外がどんなものか判らない、というと、困ったような顔をして、しばらく傍にいることを許してくれた。
 二、三日経って、やはり私は人だから、人とともに暮らすのが良いと、他の妖精たちに連れ添われて森の外へ出された。

 あまり覚えていないけれど、そのとき私は大泣きしたと思う。
 その頃には、ライの放つ甘い香りや、柔らかな眼差し……それから、淡い光に夢中だったから。

 私は、その時から、ライに恋をしていた。

 街に出て聞いたが、私の捜索願は出されていなかったらしい。
 棄てられていたのだから当然かもしれない。
 身元がわからないまま、私は街の孤児院に入れられた。
 他の子たちもそうだったように、たくさんの人の中にいても、寂しくて寂しくて、ずっと泣いていた。

 違ったのは、妖精たちがその後、どういうわけか私を好いてくれて、時々いたずらのように私を森へと連れて行ってくれるようになったことだった。


 森に行けばライがいた。

「……君か」

 ライの元へ行けば、ライはいつでも優しい笑顔をくれた。



「名前がないのかい?」

 名を問われ、答える名を忘れた私は、静かに私の髪を梳いてくれるライの手にうっとりしていた。
 両親の顔も、声も、それまでどうやって過ごしていたかすら判らなかったのだ。
 呼ばれていた名なんて、覚えているはずもない。

「――レイラ」

 少しはにかみながら、ライが呟く。
 きょとんとする私に、噛んで含めるようにライが繰り返す。

「レイラ……君の名だ。強くて美しいイメージだろう?」

 うん、と頷く私に、ライはほっとしたように笑う。

「レイラ、約束しよう。君は強くて美しい女性になる。そして――」
















「レイラ?」

 そっと、陽射しのような淡い体温が頬を滑った。
 その感触で、目覚める。

「ライ……おはよ」

 気だるい体を起こしながら、ライの手をとる。
 こうして二人で閨を共にするようになって、しばらく経った。
 しばらくは街に住んでいて、今でも部屋はあるけれど、今ではまた、ここでこうして過ごすことの方が多い。

 この森は居心地が良かった。
 いつでも清浄な、けれどもギスギスしすぎない空気があって、降り注ぐ陽射しはいつでも透明。
 傍には、いつでもライがいてくれる。これ以上望むものなんてなかった。

「夢、見てた」

 昔と同じように髪を撫でられながら、うとうととライに寄りかかる。
 その手を休めずに、ライは私の言葉に相槌を打ってくれる。

「夢?」
「ライに、初めて会ったときの夢……私の、最初の記憶」

 ピクリ、と、一瞬ライの手が止まった。
 けれど、すぐにまた私の髪をなぞりはじめた。

「……レイラ。約束を覚えてる?」
「約束?」
「そう。約束、しただろう? 君は、強くて美しい女性になる、そして――」

 今度は私が固まる番だった。
 言わせたくなくて、私はライの唇を塞ぐ。
 ライは抵抗しない。
 けれど、静かに瞬いて、私の肩を撫でた。

 言わせたくない。
 ……聞きたくない。

「レイラ」
「私は!」

 泣きそうになりながら、ライの腕に縋る。
 待って。
 聞きたくないの。
 一緒にいたい。一緒に生きていたい。
 まだ……まだ!

「私は、ライがいないと何も出来ないよ……弱いままだし、汚いし狡いよ!」
「レイラ」
「だから……」
「レイラ!」

 大きな声を出されて、ギクリとする。
 ライがそんな声を出すのを、私はあまり知らなかった。

「レイラ……君は十分美しく育った。それに、……強い」
「そ……んなこと……」
「本当だよ。僕は嘘は吐かない」

 ふわり、と、羽が肩に触れたような感覚。
 ライが、なだめるように抱きしめてくれる。
 でも今は、そんなことも――

「君は、強くて美しい女性になった。だから――」








「僕の罪を裁いてくれ」








『つみをさばくってなあに?』
『僕を消しちゃう、ってことだよ』
『ライ、消えちゃうの? 戻ってくる?』
『戻ってはこないな。消えてなくなっちゃうんだから』
『いやだ! レイラそんなことできないもん!』
『出来るよ。……きっと、君が望まなくても、僕はそうなると思う』







 昔々の物語。
 人と妖精は互いの住処の境界を決めあぐねていました。
 曖昧な境界線上ではいつでも争いは絶えず、妖精は人を惑わし、人は妖精の命の源である樹を切り倒しました。
 そんなある日、一人の少女がその争いの最中の森に迷い込み、一人王座に鎮座する、森の王に出会いました。
 少女は驚き、森の王もまた驚きました。

 言葉の通じぬ妖精に、謝罪と敬愛を示そうと、少女は小さな王の手に口付けをしました。
 途端に王は人と同じ大きさになり、少女の言葉を理解できるようになりました。
 少女は嬉しくなって、森の王に名を与えました。
 その王の名は、『ライ』と名付けられました。

 ところが、森の王はこれに激しました。
 森の王は、人と同じように言葉を交わすこと、人と同じように名を付けられることは望まなかったのです。

 森の王はその少女を滅ぼし、穢れを被った森の王は、人の入り込めない妖の術を使い、森を封じてしまいました。

 それ以来、人はその森へ入ることは出来ず、入ったものは戻ってくることはありませんでした。
 人々は妖精を恐れ、森を侵すことをやめました。森の王の逆鱗に触れることを恐れたのです。
 反対に、妖精たちは人の住処に自由に出入りできるため、人は常に妖精を畏れ敬うようになったのです。
 それがこの街、妖精の街の始まりです。





 森に妖の術なんてない。
 妖精は人を殺さない。
 そんな昔話を信じる人はほとんどいなくなっていた。

 ただひとつ。
 『ライ』と呼ばれる『森の王』がいることだけは、真実として知られていた。
 話した人がいる。
 見た人がいる。
 森の中に佇む、他の妖精とは違う、人と同じ大きさの、けれども、妖精。

 彼を見た者は、保護という名の牢獄に囚われた。
 万が一、森の王の怒りに触れることがあれば……今度は、一人の犠牲では済まされないかもしれない。

 決定的な恐怖として、その物語は受け継がれていた。
 真実かどうかも判らない、その物語に左右される街――それがこの、妖精の街。










「僕は、人を殺した。だからこんな姿なんだ」

 瞳を逸らさずに、ライが言う。
 その視線に串刺しにされたように、私は動けなかった。

「手に口付けをされた、これは人の礼儀だ。名を付ける、これは人のしきたりだ。どちらがいい、どちらが悪いということはない。けれどね」

 するり、と、手を握りこまれる。
 指の股をくすぐるような動きで、ライは私の手を弄ぶ。

「それは人のものであって、妖精のものではなかったんだ。人のものを押し付けられて、僕はどうしたらいいか判らなくなった。その瞬間、何かが弾けてしまったんだ」

 哀しげな瞳を、一瞬伏せる。
 その視線の先を、つい追ってしまう。
 ライは、私の手を見ていた。

「気がついたら、あの子は死んでいたよ。……殺してしまったから、僕は人に近づいたままだ。穢れたまま、僕は元の姿に戻れないまま――」

 ここまで生きてきてしまった。言って、ライは笑う。
 私は、それに笑って返すことが出来ない。
 ただ呆然と、彼が紡ぐ言葉を聞いているばかり……

「僕はもう人に会いたくなくて、この森に閉じこもるようになった。そうしたら、人のほうが不吉がってこの森に近づかないようになった。それでよかった、森の王として、僕はこれ以上穢れるわけには行かなかったから」

 妖精たちが、人々の知識を集めてきてくれた。
 その度に、人と共生するべきか、このまま隔たったまま生きるのかを迫られた。
 人を愛する妖精もいれば、毛嫌いする妖精もいる。
 ライは動くことも出来ずに、ずっとこの玉座に座ったままその答えを出せないでいた。

「何年、何百年、ずっとここに座ったままだった――そこに、君が来たんだ、レイラ」

 来るべき時が来たのだと思った、と、ライは言った。

 長い間一人で過ごし、人と同じ心を持ってしまったライは、言葉を交わす相手を無意識に求めていた。
 そこに現れた、記憶も名も持たない、人間の少女。

 言葉を交わした。
 名を与えた。
 人として与えられて当然のものだから。


「そうして、君を僕のものにしたんだ」


 まだ人として穢れのない少女。
 それを手に入れた、ライ。








「――『愛している』よ、レイラ」









 言われた途端に、今まで必至に繋ぎとめていた心が、砕けた気がした。

 ライは――
 私だから愛していてくれたわけではなかったのだ。
 私だから抱きしめてくれたわけではなかったのだ。
 私だから傍にいることを許してくれたわけでは、なかったのだ。



 彼は、言葉を、心を、名を与えられたことを、未だに怒っているのだ。

 だから、だからこれは――

「復讐、なの、ライ」
「どういうことかな」
「わた、私の、心を知っている、くせに……」

 知らないうちに涙が溢れていた。
 ライの心の内を探ることなんて、今までしてこなかった。
 与えられることが総てで、それが幸せで……でも、それは。

「――私に、貴方を殺させて、苦しませる……心を与えた人間、への、復讐なの?」

 少し、驚いたような顔をして……ライは、少し笑った。
 私の手を握る力が、一瞬、強くなる。

「結果的に……そうなるのかも、しれない、ね」

 私の手を引く。
 ライの頬にペタリとつけると、ライはその手のひらに口付けをしてくれる。

「愛しているよ、レイラ。――これが、僕の罪だ」

 人殺しとは別の、と、消えかかった声で呟く。
 訳がわからなくなって、それでもライが、……ライが愛しくて、その胸に擦り寄る。

 愛している、と、言ったことはない。
 恥ずかしい、というのもあったけれど――それで、何かが決定的に壊れてしまうような、消えてしまうような、そんな気配がいつも纏わりついていたから。

 けれど、ライがその言葉を何度も何度も唇から溢れ出させている。
 まるで、私にもその言葉を言わせたがっているように。

「レイラ、君の心を、聞かせて欲しい」

 焦れたように、鼻先をくっつけてくるライ。
 端正な顔が、なんだか苦しんでいるようで。

「……ラ、イ」
「言って、レイラ」

 唇が、動かない。
 声が、出ない。
 言ってはいけない気がする、言ったら、言ったらライは……





「あいしてる、わ……ライ」





 まるで、呪いのように。
 自分の意思ではないような唇の動きで。
 ああ、言ってしまった。
 声に出さずに育ててきた想い、大切にしてきた、一番重要な、私の――



「ありがとう、レイラ」

 そっと笑って、口付けを降らせる、ライ。

 その唇が触れる瞬間に――――





 その体が、髪が、瞳が……言葉、が。
 光に、溶けてしまっていた。











 待っていたんだ。
 君が僕を『愛している』と言ってくれる瞬間を。
 本当に君が僕のものになる瞬間を。
 そして、僕が解放される瞬間を――














 森が、輝きを失くして行くのが感じられた。
 妖精たちはざわめき、居心地の良かった空気が、風船のように何処かに抜けていってしまったようだった。

 怖い、と思った。
 初めて、この森の雰囲気が、『怖い』と。

 飛び交う妖精たち、暗くなっていく森、王のいない、玉座――


 気がつけば私は走り出していた。
 追ってくるものはない。
 迫るものもない。
 ただ、失ってしまったものから目を背けるように、失った恐怖から目を背けるように。



 走って、走って、走って――

 私は『妖精の街』から逃げ出した。
















 ふと、暖かな陽射しで目が覚める。
 柔らかな手の感触を思い出しながら、私はそっと、瞼を閉じた。

 静かに、大きくなってきたお腹を撫でる。……かつて、彼がそうしてくれたことがあったように。

 私は大きな罪を犯したのだ。
 私はもうすぐライの子供を産むだろう。


 生まれてくる子はきっと、ライのように優しげな光を帯び、私と言葉を交わすのだろう。
 もしかしたら、一人、森で過ごすことを望むのかもしれない。






 ライ。
 私は待っている。

 貴方が、私の元へ、もう一度現れてくれることを。

 もう一度、貴方に言葉を与えてしまう私を、許して。
 でも、言った途端に消えてしまうようなことは、もうしないで。


 待っているわ、ライ。

 私は貴方を愛しているから――







close
2006.9.11



読み返すと恥ずかしいので大幅改変したら全く別物に……
ま、いっか。
つかなんかよくわからないものになった気がします……orz





Index(別窓)